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ispace EUROPE 開設5周年

2022年5月2日

ミッションコントロールルームと月面探査ローバー製造設備を設置

ispace EUROPE S.A.(以下ispace EU)は、2022年5月2日に、ルクセンブルクでオフィスを開設して5周年を迎え、それを記念してギヨーム・ルクセンブルク大公国皇太子殿下(H.R.H. The Hereditary Grand Duke of Luxembourg)とフランツ・ファイヨ経済大臣兼協力・人道支援大臣がオフィスに来訪されました。ギヨーム殿下とファイヨ大臣は、ispace EUのオフィスや新施設を視察され、記念式典に出席されました。

ispace EUは、株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)の欧州子会社で、ルクセンブルクにあります。ispace EUは、ルクセンブルク政府の宇宙資源開発の商業化を支援するSpaceResources.luイニシアチブとの協力協定に基づき、2017年3月に開設されました。この構想により、ルクセンブルクは宇宙資源の探査と利用における欧州の中枢となることを目指しています。

ispace EUは設立から5年で大きく成長し、宇宙ロボット工学、データ解析、宇宙資源利用の専門家を含む25人以上のスタッフを雇用しています。特に、ispaceの M2ミッションでispaceのランダーから月面にペイロードとして届けられる予定のマイクロローバー(小型月面探査車)の開発においては、ispace EUが重要な役割を担っています。また、ローバーのナビゲーション技術の開発を支援するため、オフィス開設当初から月面をシミュレーションした実験設備を設置しました。

今回の訪問では、月面探査ローバーの製造設備とあわせて、M1ミッションの運用において東京側を補完する欧州側のミッションコントロールルーム(管制室)の2つの新施設も初めて公開しました。

ispace EUは5年間の活動期間中に、ArianeGroupとともに欧州宇宙機関(ESA)から、欧州における月輸送と探査のための商業的パートナーシップの構築を目指すパイロットプログラムに選ばれたほか、Airbus Defense and SpaceおよびAir Liquideと非営利団体「EURO2MOON」を設立し、月面探査とその資源の利用を商業的かつ持続可能にするためというテーマに取り組み、ESAのPROSPECT計画のサイエンスチームにも参加しているなど大きな成果を上げています。

世界レベルの人材、ロボット工学の能力、ルクセンブルクのエコシステムとのつながりを持つispace EUは、欧州における月産業の創出を加速させ、増え続ける機関投資家や商業顧客のニーズに応えることができる特徴的な地位を築いています。

● フランツ・ファイヨ ルクセンブルク経済大臣兼協力・人道支援大臣のコメント

ispace EUはこの5年間に素晴らしい発展を遂げ、宇宙分野におけるルクセンブルクの魅力と名声を高めることに貢献しました。宇宙分野の革新的な企業を支援することは、この分野の成功と商業的発展を促進するために不可欠です。SpaceResources.luの取り組みに続き、LSAとESRICの立ち上げ、ルクセンブルクを欧州における宇宙資源研究の中心地とするため、我々は研究と協力の促進に引き続き取り組んでいます」

● 株式会社ispace Founder & CEO 袴田武史のコメント

「宇宙資源イニシアティブの構想に出会ったとき、政府の先見性に感銘を受け、ルクセンブルクが欧州での事業を開始するのに最適な場所であると確信しました。5年経って、それが真実であることが証明されました。ルクセンブルク政府の支援に感謝するとともに、ヨーロッパ、そして世界各地でのパートナーシップをさらに拡大していきたいと思います。」

● ispace EU Managing Director  Julien-Alexandre Lamamyのコメント

「私はこの5年間にispace EUのオフィスに集まったチームを非常に誇りに思っています。スタッフの高い能力と豊かな経験により、我々は欧州および世界におけるローバー技術と宇宙資源利用のリーダーとなったと自負しています。宇宙産業は、今後の5年間でも大きな進歩を遂げるでしょう。ispace EUは、パートナーとともに、そして顧客のために、将来にわたって道を切り開いていくつもりです。」

■株式会社ispace (https://ispace-inc.com/)について

「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、170名以上のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営していました。2021年12月時点で総計約218億円超の資金を調達。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行っています。

ispaceは、NASAのCLPS(Commercial Lunar Payload Services)プログラムに選出されたドレイパー研究所のチームの一員でもあります。2020年12月に、ispaceとispace Europe S.A.はNASAから月面で採取した月のレゴリスの販売に関する商取引プログラムの契約を獲得しました。ispace Europe S.A.はESAのPROSPECT(月面での水の抽出を目的としたプログラム)の科学チームの一員に選ばれています。

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