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ispace、UAEドバイ政府宇宙機関MBRSCとペイロード輸送契約を締結
2021年4月14日

Emirates Lunar Missionの月面探査ローバー「Rashid」を2022[1]Mission1で月へ輸送

株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)とアラブ首長国連邦(UAE)ドバイの政府宇宙機関であるMohammed Bin Rashid Space Centre(ムハンマド・ビン・ラシード宇宙センター、以下MBRSC)は、ペイロード輸送サービス契約を締結しました。ispaceは、アラブ諸国初の月探査ミッションであるEmirates Lunar Missionを実現するMBRSCの重要な役割を担います。

月面探査ローバー「Rashid」は、MBRSCが開発を進めており、ispaceが運営する民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」の2022[2]年に行われる予定のミッション1で、ispaceのランダー(月着陸船)によって月に輸送される予定です。またペイロード輸送に加えて、月までの航行時における通信と電力そして月面で無線通信を提供することが合意されました。

今回の取り組みは、新たな知識や能力の構築、次世代の宇宙科学研究者の育成、国際的コラボレーションの促進などUAEの宇宙開発戦略の重要な部分を担っています。今回のミッションの実施により、UAEと日本は、米国、ロシア、中国に続き、月面に宇宙機を着陸させる2か国になることが期待されます。

MBRSCは、複数のペイロード輸送サービス事業者を検討した結果、技術的な信頼性の高さからispaceを選択しました。MBRSCは国籍や規模を問わず戦略的な協力関係を通じて、宇宙産業の国際的なバリューチェーンを有効に活用しており、今回の契約はその象徴的な事例です。

MBRSC Director-Generalユーサフ・ハマド・アルシャイバニのコメント

「MBRSCの宇宙開発への取り組みは、様々なプロジェクトを通じて世界の注目を集めてきました。現在、この先進的な科学技術拠点を活用し、国際機関と提携してUAE国内に新たな宇宙経済圏を築こうとしています。我々のミッションは、Emirates Lunar Missionのような科学的な試みを通じて、UAEの国旗を高く掲げ、人類を進化させるような科学的な成果に貢献する国々の先頭に立つことです。」

■ MBRSC Mars 2117 Programme Manager and Senior Director Remote Sensing Department アドナン・アルライスのコメント

「ispaceとの契約は、コラボレーションを通じて発展的で持続可能な宇宙のエコシステムを構築するという、MBRSCの野心的なビジョンに沿ったものです。Emirates Lunar Missionは、UAEの宇宙分野における重要なマイルストーンです。このミッションは、世界の科学界に役立つ月の貴重なデータや情報の提供に貢献するとともに、火星への有人ミッションに不可欠な試験にもなります。」

■ 株式会社ispace Founder & CEO 袴田武史のコメント

「MBRSCがアラブ首長国連邦にとって歴史的な瞬間を実現するための重要な役割を、ispaceのペイロード輸送サービスに託してくれたことを光栄に思います。当社のランダー(月着陸船)が『Rashid』ローバーを月に運ぶ様子が、世界の注目を集めることになるでしょう。UAEと日本の宇宙開発における協力関係を発展させるとともに、世界中の官民の月探査に向けた協力関係をさらに発展させることができることを嬉しく思います。」

■ 株式会社ispace Chief Rover Architectジョン・ウォーカー博士のコメント

「今後、月面を走行する小型ローバーが増加することが予想される中、2022年[3]、MBRSCの『Rashid』ローバーを月に輸送し、月面探査の次の段階のスタートを切ることができることを嬉しく思います。世界中の政府や企業が月に照準を合わせている中、今回のような官民の連携を促進することで、月における科学分野や新たなイノベーションを推進し、急成長している民間月面探査市場の成長を促すことができます。このような取り組みは、世界の経済圏を拡大すると同時に、人類の持続可能な未来を築くことにもつながります。」

MBRSCについて

2006年に設立したMohammed Bin Rashid Space Centre(ムハンマド・ビン・ラシード宇宙センター、MBRSC)は、UAEの国家宇宙計画の拠点です。地球観測衛星を建設・運用し、世界中の顧客に画像やデータ解析サービスを提供しています。これまでに、DubaiSat-1、DubaiSat-2、KhalifaSatの打ち上げを実施。これらの衛星は、首長国の優秀なエンジニアチームによってUAE独自の力で開発されました。同センターは、アラブ初の惑星間ミッションであるEmirates Mars Mission「ホープ・プローブ」を打ち上げ、2021年2月9日に火星の軌道に到達しました。この探査機は火星の大気に関する重要な科学データを収集する予定です。同センターは、首長国およびアラブ初の月探査ミッションである「Emirates Lunar Mission」の打ち上げを発表し、高解像度の衛星画像の分野で最も先進的な商業衛星である「MBZ-SAT」の開発を計画しています。さらに、MBRSCは、世界最高峰の宇宙イベントである第72回IAC(International Astronautical Congress/国際宇宙会議)2021をドバイで開催します。1950年にIACが設立されて以来、アラブ諸国ではUAEが初の開催国となります。同センターは、UAEの宇宙飛行士プログラムも担当しており、2019年9月25日には首長国初の宇宙飛行士であるハッザ・アル・マンスーリーが科学ミッションで国際宇宙ステーションに打ち上げられ、火星に人類のコロニーを建設する「Mars 2117プログラム」の開発も行っています。

■株式会社ispace (https://ispace-inc.com/)について

「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、130名以上のスタッフが在籍。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行っています。ispaceは、NASAのCLPS(Commercial Lunar Payload Services)プログラムに選出されたドレイパー研究所のチームの一員であり、ESAのPROSPECT(月面での水の抽出を目的としたプログラム)の科学チームの一員に選ばれています。

HAKUTO-R (https://ispace-inc.com/hakuto-r/)について

HAKUTO-Rは、ispaceが行う民間月面探査プログラムです。独自のランダーとローバーを開発して、月面着陸と月面探査の2回のミッションを行う予定です。SpaceXのFalcon 9を使用し、それぞれ2022年[4]に月面着陸ミッション、そして2023年[5]に月面探査ミッションの打ち上げを行う予定です。このプログラムは、月の情報と地球―月輸送サービス構築に向けた技術検証を行います。

HAKUTO-Rのコーポレートパートナーには、日本航空株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、日本特殊陶業株式会社、シチズン時計株式会社、スズキ株式会社、住友商事株式会社、高砂熱学工業株式会社、株式会社三井住友銀行、SMBC日興証券株式会社が参加しています。また、HAKUTO-Rメディアパートナーには、株式会社TBSホールディングス、株式会社朝日新聞社、株式会社小学館が参加しています。

[1] 2021年4月時点

[2] 2021年4月時点

[3] 2021年4月時点

[4] 2021年4月時点

[5] 2021年4月時点

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