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ispace、月面探査車を活用するミッション実施を目指し、 韓国の宇宙ロボティックス企業UELとの覚書を締結

2024年10月15日

株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は、韓国の宇宙ロボティックスおよび宇宙探査企業であるUnmanned Exploration Laboratory (以下UEL)との間で、将来的な月面におけるローバーを用いた探査ミッションの実現に向けた覚書に調印したことを、本日、イタリアのミラノで開催中の第75回 国際宇宙会議(IAC)にて、発表いたしました。本覚書では、UELの宇宙ロボティックスを技術的に実証するため、将来の月面ミッションにおいて、探査車を月面に輸送することを想定しています。将来的にミッション計画が合意された場合には、UELの開発する探査車がispaceの将来ミッションで打ち上げられるランダー(月着陸船)に搭載される予定です。

IACのispaceブースに展示するAPEX 1.0レプリカの前で、株式会社ispace 代表取締役CEO & Founder 袴田武史(左)とUnmanned Exploration Lab, inc. VP Jaeho Lee氏(右)

IACの韓国パビリオン内にあるUELブースに展示されているローバー

地球と月の間の空間にシスルナ経済圏構築を目指すispaceは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めています。最速2024年12月に日本法人が主導するミッション2、続いて2026年には米国法人が主導するミッション3を順次実行していく計画です。また、2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション6を予定しています。

ispaceは、世界中の政府、企業、教育機関、特にインド太平洋地域において急速に高まる需要に応えるべく、ミッション3および以降のペイロードサービス契約とデータサービスの提供について、交渉を進めてまいります。

⚫︎ 株式会社ispace 代表取締役CEOFounder 袴田武史 コメント

「 このたびの覚書は、ispaceが国際的な宇宙開発企業と協力して月面で新たな実証実験を行う事例となります。ispaceは短期間で月面における技術実証を実現するための輸送サービスを提供し、世界中のパイオニアを支援して参ります。 」

⚫︎ Unmanned Exploration Lab, inc. CEO, Namsuk Choコメント

「今回のパートナーシップ締結は、UELだけではなく韓国と日本の宇宙産業全体にとって、重要なマイルストーンとなります。ispaceとの協業によって、私たちは実際の月面環境下で現在開発を進めているローバーの技術実証が実現します。それぞれの強みを活かした協業ををきっかけに、韓国と日本の宇宙産業間の交流をさらに活性化させ、世界中の人々の月面探査への情熱を再燃させることを願っています。」

⚫︎ Unmanned Exploration Labuel.co.kr)について

UELは宇宙探査や月面環境基地の建設などのミッションを遂行する月面探査ローバーの開発に取り組む、韓国唯一の宇宙ロボティックスを専門とする企業です。自社生産した人口月面レゴリス(KOHLS-1)を活用し、月面環境の課題に積極的に取り組んでいます。韓国航空宇宙研究所(KARI)の主要パートナーとして、UELは、急速に成長する韓国の宇宙産業において、特に宇宙ロボティックスの分野を率いていくことを約束します。

2018年に設立されたUELの本社は大田、ラボは安山、研究センターがソウルにあります。

⚫︎ 株式会社ispace (https://ispace-inc.com/jpn/)について

「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2の打ち上げを最速2024年12月[i]に、2026年[ii]にミッション3、2027年に[iii]ミッション6の打ち上げを行う予定。

ミッション1の目的は、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化であり、ミッション1マイルストーンの10段階の内Success8まで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現する上での貴重なデータやノウハウなどを獲得することに成功。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされる予定。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。

[i]   2024年10月時点の想定

[ii]   2024年10月時点の想定

[iii]  2024年10月時点の想定

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