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ispace、NASAから世界初の月資源商取引プログラム契約の中間支払いを受領

2022年9月22日

株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)は、2020年12月にNASAと契約した月資源の商取引契約に関して、開発マイルストーンを達成し、NASAによる中間支払いが行われたことをお知らせ致します。パリで開催された国際宇宙会議IACにてispace Founder, Representative Director & CEO袴田がNASAのDeputy Associate Administrator, Casey Swailsとispace EUROPE S.A. (以下ispace EU)、ispace等の関係者が同席のもと会談を行いました。この中間マイルストーン達成はNASA主導で行われた審査を通して認められました。

左から:ispace取締役 & CFO 野﨑 順平、ispace Founder, Representative Director & CEO 袴田 武史、NASA Deputy Associate Administrator for Business Operations Casey Swails、ispace EU Managing Director Julien Lamamy

NASAとの月資源商取引プログラムにおいて設定されているNASAへの月のレゴリスの譲渡は、ispaceとispace EUが民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」内のミッションでそれぞれ実施する予定です。今回の支払いは、ispace EUとの契約におけるマイルストーン達成に対するものです。

ispaceは、戦略的なグローバルプレゼンスを活かし、2020年12月にNASAが発表した4つの契約のうち2つを受注しました。1つ目の契約では、ispaceが、最短で2022年11月[i]に打ち上げを予定しているミッション 1で、ランダー(月着陸船)を使用して月のレゴリスを採取することが予定されています。2つ目の契約では、ispace EUが、2024年[ii]に打ち上げを予定しているミッション 2で、ローバー(月面探査車)を使用して月のレゴリスを採取することが予定されています。

月面での採取と所有権の移転に成功すれば、世界初の月資源の採取に関する商取引となります。本契約以降、日本とルクセンブルクも参加し米国が主導するアルテミス計画に合意する協定国は増加しており、政府と民間による月探査への投資も受け、月面産業は成長を続けています。

● 株式会社ispace Founder, Representative Director & CEO 袴田 武史のコメント

「シスルナ経済の発展に向けた取り組みの一環として、NASAとの月資源商取引契約における最初のマイルストーンを完了し、中間支払いを受けることができることを大変嬉しく思っています。私たちは、2回のミッションを通して採取する月のレゴリスをNASAに譲渡する予定です。この取り組みは、ispaceが目指す、“Expand our Planet, Expand our Future “という、月と地球が一つのエコシステムとなり、持続的な世界を創造するというビジョンの実現に向けた具体的な一歩です。」

● ispace EU Managing Director  Julien-Alexandre Lamamyのコメント

「今回のNASAとの契約により、ispace EUはアルテミス計画に参加し、宇宙資源の探査と利用に関するルクセンブルグの法律に基づき月経済の発展を進められることを誇りに思います。」

■ 株式会社ispace (https://ispace-inc.com/)について

「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、約200名 のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営。2022年7月時点で総計約268億円超の資金を調達。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダーと、月探査用のローバーを開発。2022年 [iii]に最初のミッション実施を予定しており、月の情報と地球―月輸送サービス構築に向けた技術検証を行う予定。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。ispace technologies U.S., inc.は、2025年[iv] に月の裏側に着陸予定のNASAのCLPS(Commercial Lunar Payload Services)プログラムに選出されたドレイパー研究所のチームの一員でもある。2020年12月に、ispaceとispace EUはNASAから月面で採取した月のレゴリスの販売に関する商取引プログラムの契約を獲得。ispace EUはESAのPROSPECT(月面での水の抽出を目的としたプログラム)の科学チームの一員に選ばれている。

[i] 2022年9月時点の想定

[ii] 2022年9月時点の想定

[iii] 2022年9月時点の想定

[iv] 2022年9月時点の想定

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