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ispace、欧州宇宙機関(ESA)と契約 ESAの月資源開発の事前実証として、ispace月面探査ミッションの活用を提案 

2019年5月22日

株式会社ispace(本社:東京都港区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)の子会社ispace Europe S.A.(所在地:ルクセンブグル大公国(以下、ルクセンブルク)、以下ispace Europe)は、欧州宇宙機関(the European Space Agency、以下ESA)と契約を締結しましたのでお知らせします。ispace EuropeはESAより委託を受けて、月資源利用の実証を目指すESAのミッション「In-Situ Resource Utilization」(ISRU)の事前検討を行い、ミッション実現に向けた提案を行います。

ESAのISRUミッションは、2025年までに月面で水などの資源が生産可能か実証することを目標としています。このISRUミッションを実現させるため、ESAは月着陸船でペイロード(荷物)を地球から月面に輸送できるサービスを民間から調達する予定です。

ミッションの初期検討では、月面の水や酸素などの資源について探査・発掘・利用などの段階に分けて研究を進め、月で人間の生活を支え得る資源を生産でき、かつ大型化も可能な実験的な資源生産設備について検討することが求められます。ispace Europeは、ESAが2025年までに月面資源の生産可能か実証するために、今後ispaceおよびispace Europeが行う月面探査ミッションを事前実証の機会として活用する計画を、ESAへ提案していきます。

2019年10月にミッション及びシステム要件審査会(MSRR)が実施され、2019年11月に最終提案を行います。今回の検討は、同時に行われているその他の調査とあわせて、2019年12月のESA閣僚評議会のための重要な提案となります。

本契約の資金は、ispace Europeがオフィスを開設しているルクセンブルク経済省が設置するルクセンブルク宇宙機関によって提供されます。ルクセンブルク政府は宇宙資源の産業化を積極的に推進し、宇宙資源の探査と活用を目指す宇宙プログラム「LuxIMPULSE」を通じて、ESAのISRUミッションを支援しています。

また本契約は、ispace Europeのマネージングディレクター ジュリアン-アレクサンドル・ラマミ(Julien-Alexandre Lamamy)が推進します。ラマミは、フランス・パリ出身はNASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)、MITの宇宙システム研究所(Space System Laboratory)やOrbital ATKなどで様々なミッションを担当し、宇宙産業で15年間の経験を持つシステムエンジニアです。アメリカ・マサチューセッツ工科大学で宇宙システム工学の修士号と博士号、またフランス・リオンのエコール・サントラルでの工学修士号を保有しています。

ispace Europe S.A. Managing Director ジュリアン-アレクサンドル・ラマミ のコメント

「マネージングディレクターとして、ヨーロッパでも月面開発における先頭を走る企業としてispaceをさらに成長させていきます。その第一歩として、2025年までにESAが月面資源利用を実現するための検討を最優先で実行していきます。本検討に基づく月資源開発ミッションを、ESAが実行できるよう最善を尽くします。」

株式会社ispace Founder & CEO 袴田武史のコメント

「ルクセンブルク政府の宇宙資源の産業化政策を機に、2017年にヨーロッパオフィスを設立しました。ルクセンブルク政府の継続的なサポートにより宇宙資源開発の分野でESAと協力でき、今回の契約をステップとしてさらなるヨーロッパでの成果に繋げていきます。」

ルクセンブルク宇宙機関マーク・セレス のコメント

「宇宙での人間の生活を支える宇宙資源の活用を目指すispace Europeの専門技術は、ISRUミッションに大きく貢献するでしょう。また宇宙資源の開拓と利用を目指すルクセンブルクは、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の活動に積極的に参加し、SpaceResources.luの政策を通してイノベーティブなアイデアを製品やサービスに落とし込んでいます。」

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