2024年12月19日
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は、台湾の政府宇宙機関である台湾国家宇宙センター(以下TASA)と将来的な月面探査における戦略的対話を進めるための覚書を締結しました。
本覚書は、TASAが主催する2024年台湾国際宇宙科学技術産業会議(以下TASTI 2024)で行われた調印式にて締結されました。ispaceはこれまで本覚書の発表につながる活動をTASAと継続してまいりましたが、今回初めてTASTI 2024のスポンサー企業として同会議に参加いたしました。本覚書の合意により、ispaceとTASAは今後さらなる協力関係構築に向けて協議して参ります。
2024年12月3日に台湾国際宇宙科学技術産業会議で行われた調印式にて。
TASAのDeputy Director General、Tien-Chuan Kuo氏(左)とispace ExecutiveFellowの斉木敦史(右)
2023年に正式に宇宙機関として再編されたTASAは、台湾内の宇宙技術の研究開発向上、宇宙関連政策および計画など、宇宙産業発展に向けた取り組みを重点的に行っています。TASAは成長を続ける宇宙経済の育成のため、台湾の宇宙プログラム開発と実施を担います。
- 株式会社ispace 代表取締役CEO & Founder 袴田武史のコメント
「このたびTASTIに参加し、TASAとの合意により、将来の月面探査実施に向けた協力や、対話を進めていくことを発表でき嬉しく思います。当社の知見を以て協業することで、中長期的な月計画の構築を台湾で実現できることは、非常に光栄です。今後、共に大きな進歩を遂げることが出来ることを楽しみにしています。」
- TASA 局長 Jong-Shinn Wu博士 コメント
「TASTIでのispaceとの覚書締結は、日本との対話を促進し、有意義な交流を通じて台湾の宇宙開発を進展させるという我々の決意を反映しています」
ispaceは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めてまいりました。最速 2025年 1 月中旬に日本法人が主導するミッション2、続いて2026年には米国法人が主導するミッション3を順次実行していく計画です。また、2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション6を予定しています。世界中の政府、企業、教育機関からの高まる需要に応えるため、ispaceはミッション3およびそれ以降のミッションのペイロードサービス契約とデータサービスを提供してまいります。
- 株式会社ispace (https://ispace-inc.com/jpn/)について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2の打ち上げは最速2025年1月中旬[i]に、ミッション3は2026年[ii]、ミッション6は2027年に[iii]打ち上げを行う予定。
ミッション1の目的は、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化であり、ミッション1マイルストーンの10段階の内Success8まで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現する上での貴重なデータやノウハウなどを獲得することに成功。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされる予定。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。
[i] 2024年12月時点の想定
[ii] 2024年12月時点の想定
[iii] 2024年12月時点の想定