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民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1ランダーの打ち上げについて

2022年12月2日

 株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)は、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1の新たな打ち上げ日確定に向け、打ち上げを行うSpaceX社と継続して協議を行っております。新たな打ち上げ日は12月3日から12月6日までのブラックアウト期間(計画軌道での航行が難しい期間)を考慮してそれ以降に、ロケットの準備状況に基づいて確定されます。打ち上げ日が確定しましたら改めてお知らせいたします。


(左)11月30日未明(日本時間)にロケットが射点に移動する様子
(右)11月30日午前(日本時間)打ち上げ前の様子。ランダーはロケットのフェアリング(最先端部)搭載

 11月30日(日本時間)時点で、ランダー(月着陸船)はフェアリングに搭載された状態で充電作業を完了し、射点への移動も完了しておりましたが、ロケットは追加点検作業に伴いハンガー(ロケットの整備や点検を行う格納庫)に戻ることになりました。なお、ランダーへの充電作業は引き続き継続して行っております。ランダー自体に不具合はありません。なお本打ち上げ延期に関しましては、12月1日午後に、報道関係者向説明会及び質疑応答会を行いましたので、詳細につきましても下記リンクよりご覧下さい
YouTubeリンク:https://youtu.be/qN9yO23E0lk
 (映像は会の冒頭のispace代表取締役CEO & Founder袴田とCTO氏家の説明です。)

現時点で、12月中旬頃までに打ち上げを行った場合、大きな運用の変更は無い予定であり、月着陸予定日は2023年4月末頃を予定しています。着陸目標地点にも変更無い予定です。仮に打ち上げが12月中旬以降となった場合でもミッション1実施計画に変更はありませんが、その場合には運用スケジュール、月着陸予定日の再検討を実施することが想定されます。

■ 株式会社ispace (https://ispace-inc.com/)について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在200名以上のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営していました。2022年7月時点で総計約268億円超の資金を調達。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行っています。  
SpaceXのFalcon 9を使用し、それぞれ2022年(i)に月面着陸ミッション、2024年(ii)に月面探査ミッションの打ち上げを行う予定です。ミッション1の目的は、ランダーの設計及び技術の検証と、信頼性の高い月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証及び強化です。ミッション1の結果とデータは、継続して行われるミッション2へフィードバックされます。更にミッション3は、より成熟した精度での月面着陸と月への輸送サービスによってNASAが行う「アルテミス計画」に貢献する計画です。ミッション1では、10段階のマイルストーンを設定しそれぞれに設けられたサクセスクライテリアを達成していくことを目指します。各段階において技術検証を行い、継続して行うミッションへ知見を蓄積していきます。
ispace technologies U.S., inc. は、2025年(iii)に月の裏側に着陸予定のNASAのCLPS(Commercial Lunar Payload Services)プログラムに選出されたドレイパー研究所のチームの一員です。ispaceとispace EUROPE S.A. (ispace Europe) は2020年12月に、NASAから月面で採取した月のレゴリスの販売に関する商取引プログラムの契約を獲得しました。ispace EuropeはESAのPROSPECT(月面での水の抽出を目的としたプログラム)の科学チームの一員に選ばれています。

■ HAKUTO-R (https://ispace-inc.com/hakuto-r/)について
HAKUTO-Rは、ispaceが行う民間月面探査プログラムです。独自のランダー(月着陸船)とローバー(月面探査車)を開発して、月面着陸と月面探査の2回のミッションを行う予定です。SpaceXのFalcon 9を使用し、それぞれ2022年(iv)に月面着陸ミッション、そして2024年(v)に月面探査ミッションの打ち上げを行う予定です。
HAKUTO-Rのコーポレートパートナーには、日本航空株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、日本特殊陶業株式会社、シチズン時計株式会社、スズキ株式会社、住友商事株式会社、高砂熱学工業株式会社、株式会社三井住友銀行、SMBC日興証券株式会社、Sky株式会社が参加しています。また、HAKUTO-Rメディアパートナーには、株式会社TBSホールディングス、株式会社朝日新聞社、株式会社小学館が参加しています。

(i) 2022年12月時点の想定
(ii) 2022年12月時点の想定
(iii) 2022年12月時点の想定
(iv) 2022年12月時点の想定
(v) 2022年12月時点の想定

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